ニホンナシ新品種「豊里」の特性

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タイトル別名
  • ニホンナシ シン ヒンシュ ホウリ ノ トクセイ

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抄録

1.「豊里」は1987年、大分県農業技術センター果樹部(現大分県農林水産研究センター果樹研究所落葉果樹担当)において、「愛宕」に「新興」を交配して育成した晩生の赤ナシである。1991年に初結実し、1996年に本系統を選抜し、2001年から果実特性調査、2003年から次世代樹の果実特性調査を行った。その結果、果実品質に優れ、食味が良好であることから「豊里」と命名し、2005年に種苗法に基づく品種登録を申請し、2007年3月23日に品種登録された。2.樹勢は中程度で、腋花芽、短果枝の着生とも良好である。新梢の発生は多く、発芽期は4月上旬である。3.開花時期は、4月上旬で、花粉量は多く、自家結実性はないが、主要品種の「幸水」、「豊水」、「新高」と和合性である。4.果実は、円卵形で大果となる。甘みが強く、酸味もあり、濃厚な食味である。みつ症の発生は認められず、日持ち性に富む。5.えそ斑点病は非発現性で、黒星病抵抗性である。炭疽病(葉炭疽病)に弱い。

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