ニホンナシ‘幸水'の栽培の現状に関する一考察(2) : 主に千葉県東葛飾地域におけるえき花芽利用について

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  • ニホンナシ コウスイ ノ サイバイ ノ ゲンジョウ ニ カンスル イチ コウサツ 2 オモニ チバケン ヒガシカツシカ チイキ ニ オケル エキ カガ リヨウ ニ ツイテ

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抄録

日本ナシ‘幸水’の栽培の現状に関する一考察。主に千葉県東葛飾地域におけるえき花芽利用について。今日、‘幸水’の栽培にはえき花芽着生を目的とした予備枝の育成が不可欠となっている。千葉県においても例外ではない。とりわけ、主要産地の土壌は関東ローム層からなる黒ボク土であり、えき花芽着生がきわめて不良なので、予備枝の育成は基軸的方策となっている。黒ボク土では根が走りやすく、新梢が徒長的に伸長し、新梢停止期の遅延が要因となってえき花芽着生が不良になりやすいからである。すでに、6月上旬から中旬にかけての誘引により新梢伸長を抑制してやることがえき花芽着生に好結果をもたらすことがわかっていたので、当初予備枝は誘引した枝の中から育成していた。しかし、この予備枝は主枝・亜主枝などから直接発生した1年生枝を用いるだけで、行き当たりばったりに設けたものであり、今日一般的となっているような太さと長さを有する予備枝は得られなかった。今日、‘幸水’の予備枝には種々の育成方法が存在する。千葉県東葛飾地域の生産農家に対して調査を行ったところ、その状況が明らかとなった。本稿では各育成方法をA式、B式などと名付けて分類を行った。

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