多腐植質厚層黒ボク土畑における土壌水の動態と収支

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  • タフショクシツ コウソウ コクボクドバタケ ニ オケル ドジョウスイ ノ ドウタイ ト シュウシ

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抄録

農地における土壌水の動態と収支の解明は、硝酸性窒素などの農業生産に由来する環境負荷物質の低減対策を図る上で重要である。本研究では、本県の畑作地帯の主要な土壌である多腐植質厚層黒ボク土畑における土壌水の動態と収支を検討し、以下の結果を得た。アカホヤ層とその漸移層付近では、その層以下からの土壌水の上昇が抑制される傾向がうかがえた。また、褐色ローム層と2次シラス層(シラスの水積2次堆積物)の境界が浸透水の制限土層となり土壌水のシラス層以下への浸透を抑制している可能性が示された。これらのことから、アカホヤ層と2次シラス層の間は、土壌水の一時的な帯水層となっている可能性が示唆された。一方、年間における1m深を通過する浸透水量は、年間降水量の約65%と推定された。

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