稲発酵粗飼料の給与が褐毛和種の肥育成績および牛肉の特性に及ぼす影響

書誌事項

タイトル別名
  • イネ ハッコウソシリョウ ノ キュウヨ ガ カツモウ ワシュ ノ ヒイク セイセキ オヨビ ギュウニク ノ トクセイ ニ オヨボス エイキョウ

この論文をさがす

抄録

埼玉県内の肥育農家において褐毛和種を使用し、肥育全期間に稲発酵粗飼料(以下、WCS)を5〜6kg/日給与する試験(試験1、雌牛を使用)、ならびに多量給与(最大10kg/日)する試験(試験2、去勢牛を使用)を実施した。1日当たり増体量は、試験1、2ともに試験区(WCS給与区)と対照区の間に差がなかった。枝肉重量では試験1において試験区が多い傾向であったのに対し、試験2では試験区が有意に少なかった。腰最長筋のビタミンE濃度は、試験区が対照区の2倍前後の値であった。また、脂質酸化の程度を示すTBARS値は、試験区の腰最長筋において低く推移した。以上のことから、褐毛和種にWCSを全期間給与する場合、給与量は5〜6kg/日が適正であると推察された。また、WCS給与により牛肉中にビタミンEを高濃度に蓄積させることができ、牛肉の品質保存性(脂質の酸化抑制)向上により有利に販売できる可能性が示された。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ