ブナ天然林に開設された林道沿いにおけるブナ衰退木の水分生理状態と大型菌類相

書誌事項

タイトル別名
  • The effect of constructing a road in a natural beech forest on the population of Fagus crenata and variety of fungal flora
  • ブナ テンネンリン ニ カイセツ サレタ リンドウ ゾイ ニ オケル ブナ スイタイ ボク ノ スイブン セイリ ジョウタイ ト オオガタ キンルイソウ

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説明

林道開設がブナ林の生態系に与える影響を明らかにするための予備的調査として、ブナ天然林内に開設された林道周辺において、林道沿いの林縁と林内でのブナの健全度、およびその水分生理状態を比較するとともに、大型菌類の種類相を比較した。林縁と林内の調査木におけるP-V曲線法により求めた水分特性値は、林内の健全木に比べ林縁の衰退木の方が有意に低い値を示したことから、林道沿いにおけるブナ林冠木の衰退木は林内の個体に比べて強い水ストレス下にあることが明らかにされた。また、大型菌類子実体発生調査の結果、林縁の出現種数は林内より少なく、共通種の割合も低かった。このことから、林道開設により林道沿いでは大型菌類相が影響を受け、林内と異なる可能性が示唆された。

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