耳石日周輪解析による北海道後志南部沿岸産イカナゴ稚魚の初期成長

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  • ジセキ ニッシュウ リン カイセキ ニ ヨル ホッカイドウ シリベシ ナンブ エンガンサン イカナゴ チギョ ノ ショキ セイチョウ

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抄録

後志南部海域におけるイカナゴ稚魚の初期成長の特性を把握するために、耳石日周輪解析によって、ふ化日組成と成長傾向、水温との関係について把握した。2008年に漁獲されたイカナゴ稚魚のふ化日は、3月、4月の2か月間にわたっていた。ふ化日の頻度分布は多峰型を呈しており、産卵が断続的に行われていることが示唆された。個体の体成長は、ふ化した時期が遅いほど早い傾向があり、3月中旬ふ化群、3月下旬ふ化群、4月上旬ふ化群のそれぞれに推定された成長曲線から、漁期中の日間成長量は、0.5〜0.7mm程度と推定された。ふ化時期が遅いほど成長が良いのは、10日齢以降に経験する水温が高いことが要因として挙げられ、このことから、毎年4月の水温は、その年の漁期に大きく影響することが示唆された。

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