ブドウ‘マスカット・オブ・アレキサンドリア’生育初期における新梢の萎凋発生と溢泌液中無機成分濃度との関係

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  • ブドウ マスカット オブ アレキサンドリア セイイク ショキ ニ オケル シン ショウ ノ イチョウハッセイ ト イッピツエキ チュウ ムキ セイブン ノウド ト ノ カンケイ

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説明

ブドウ‘マスカット・オブ・アレキサンドリア’の短梢剪定栽培においては、新梢伸長の初期に、新梢が突然萎凋する障害がしばしば発生する。本実験では、養液栽培したブドウ樹を供試し、施肥の全量を秋季に施用する秋季区、秋春に分施した秋春区、全量を春季に施用する春季区の3施肥区を設定し、施肥の時期、時期別の根圏の肥料成分濃度および樹体内無機栄養条件とこの萎凋現象発生との関係を検討した。溢泌液中の無機態窒素、リン酸およびカリウムの濃度は、秋季区が最も高く、秋春区がこれに次ぎ、春季区が低かった。しかし、新梢の伸長には施肥時期の影響は認められなかった。新梢の萎凋現象は、春季区で多発し、秋季区では少なかった。時期別の培養液の無機態窒素、リン酸およびカリウム濃度と障害発生との関係を検討した結果、前年秋(11月)あるいは冬季(1月)の培養液の無機態窒素およびカリウム濃度が高い樹で発生が少ない傾向が認められた。さらに、発芽前の溢泌液中の無機成分濃度が高い場合にも発生が少ない傾向が認められた。

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