特徴的な皮膚病変を呈した子牛の牛ウイルス性下痢・粘膜病

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  • トクチョウテキ ナ ヒフ ビョウヘン オ テイシタ コウシ ノ ウシ ウイルスセイ ゲリ ネンマクビョウ

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抄録

2008年9月、黒毛和種子牛が全身の皮膚に多発性の痂皮、舌・硬口蓋に水疱様物および下痢を発症した。病理学的に、皮膚では、角化層の角化亢進が著しく、角化細胞は腫大、膨化していた。顆粒層、有棘層および胚芽層では、構成細胞が減数していた。また、皮膚付属器官(毛包、皮脂腺および汗腺)の低形成が認められた。精査の結果、牛ウイルス性下痢ウイルスが検出されたことから、本症を牛ウイルス性下痢・粘膜病と診断した。これまで、牛ウイルス性下痢ウイルス感染例において、会陰部、膣、角根、蹄踵等の周辺皮膚に病変を形成した報告はあるが、本症のように全身の皮膚に病変が及んだ症例は極めて稀である。

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