卸売手数料の自由化と青果物卸売業者の対応および今後の課題

書誌事項

タイトル別名
  • Deregulation of Wholesale Commissions, the Response of Fruit and Vegetable Wholesalers, and Related Issues
  • オロシウリ テスウリョウ ノ ジユウカ ト セイカブツ オロシウリギョウシャ ノ タイオウ オヨビ コンゴ ノ カダイ

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抄録

本稿の目的は、卸売手数料自由化に対する中央卸売市場青果物卸売業者の対応および今後の課題を明らかにすることである。卸売業者の経営状況は年々厳しくなってきている。卸売業者の経営改善のための対応策として、次の3点を挙げた。(1)卸売手数料の引き上げ、(2)卸売手数料は現状のままで出荷奨励金を廃止、(3)卸売手数料を引き下げ、出荷奨励金を廃止する。どの対策をとるかは、各卸売業者に委ねられる。本来的に卸売手数料の自由化とは各業者の裁量に任されるものである。それぞれの地域の事情や卸売業者の経営状況に適した対策を採用すべきである。いずれの対策も産地側の協力が欠かせないが、卸売業者の厳しい経営状況を産地側に理解してもらい、改革を進めていかければならない。卸売業者に求められるのは、川上(産地・出荷者)に対しては、強い交渉力を発揮することである。また、川下(小売店)に対しては、卸売業者自身および仲卸業者が不利益を被らないような対抗勢力の担い手になることである。

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