雑草管理方法の違いによる圃場環境の差異がブドウの果実品質に及ぼす影響

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  • ザッソウ カンリ ホウホウ ノ チガイ ニ ヨル ホジョウ カンキョウ ノ サイ ガ ブドウ ノ カジツ ヒンシツ ニ オヨボス エイキョウ

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抄録

本学農場のある高槻では夏季の気温、特に夜温が高く昼夜温の日較差が小さいため、‘巨峰’等、着色系ブドウ品種の着色が悪い。そこで本研究では、圃場の雑草管理方法に着目し、これまで行ってきた草丈を一定の長さに保つ草生栽培に代えて土壌表面を露出させる清耕栽培を行った方が日最低気温の低下、気温日較差の拡大および土壌水分ストレスの上昇が期待でき、その結果果実の着色向上が図れるものと考え、草生栽培圃場と清耕栽培圃場における圃場環境及び果実品質を調査した。その結果、ブドウの着色に重要な着色開始期から着色旺盛期の圃場環境は当初の予想に反し草生区の方が最低気温、気温日較差とも着色に有利な条件になり、両区ともに土壌水分ストレスを与えることはできなかったが、カラーチャート値は‘巨峰’、‘ダークリッジ’において清耕区の方が有意に高い値となった。したがって、その原因を明らかにすることはできなかったが、清耕栽培は高槻のような西南暖地の気温条件下でも‘巨峰’、‘ダークリッジ’の着色不良の改善に有効な栽培方法である可能性が示唆された。

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