福岡県に発生したトマト黄化葉巻ウイルスに対する抗血清を用いたDAS-ELISA法およびTissue Printing-immuno Assay法による検出

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  • フクオカケン ニ ハッセイ シタ トマト オウカ ハマキ ウイルス ニ タイスル コウケッセイ オ モチイタ DAS ELISAホウ オヨビ Tissue Printing immuno Assayホウ ニ ヨル ケンシュツ

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抄録

わが国のトマト栽培においてTomato yellow leaf curl virus(TYLCV)を病原とするトマト黄化葉巻病は,1996年の初発生以来,現在も発生地域が拡大しており,依然として問題である。本病の防除に必要な血清学的診断技術を確立するため,純化した本ウイルス粒子を抗原として家兎を免疫し,抗血清を作製した。作製した抗血清から精製したIgGを用いたDAS-ELISA法で検討した結果,本ウイルス福岡株および系統の異なる静岡株の罹病トマト葉磨砕液に対し,特異的な陽性反応が認められた。また,トマト以外の宿主植物であるチョウセンアサガオおよびペチュニアの罹病葉からも検出が可能であった。さらに,より簡易な手法であるTissue Printing-immuno Assay法を本ウイルス福岡株の罹病トマトに対して検討したところ,本ウイルスを特異的に検出することができた。以上から, 作製した抗トマト黄化葉巻ウイルス血清を用いたDAS-ELISA法およびTissue Printing-immuno Assay法はトマト黄化葉巻病の診断に利用できることが確認された。

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