大分県の施設栽培におけるコナジラミ類の発生実態およびタバココナジラミ在来系統の薬剤感受性

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  • オオイタケン ノ シセツ サイバイ ニ オケル コナジラミルイ ノ ハッセイ ジッタイ オヨビ タバココナジラミ ザイライ ケイトウ ノ ヤクザイ カンジュセイ

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抄録

大分県の施設栽培に生息していたタバココナジラミを対象にバイオタイプの判別,夏秋トマト産地でオンシツコナジラミを含めた発生状況を調査(2006~2008年)した。タバココナジラミバイオタイプQおよびJpLの各薬剤に対する殺虫効果を検討した。1 大分県内の13種作物,2種雑草から採集したタバココナジラミ570検体をPCR-RFLP法で検定した。その結果バイオタイプQの割合は,全体の85.1%と最も高く,次いでバイオタイプBが10.9%,JpLが4.0%であった。2 バイオタイプJpLは施設栽培青シソでの寄生が確認された。3 夏秋トマト栽培圃場では, 2006,2007年はタバココナジラミとオンシツコナジラミの混発が確認された。2008年は,オンシツコナジラミのみの多発生が確認され,これまで発生が問題とならなかったオンシツコナジラミが顕在化した。4 バイオタイプQに対して有効な薬剤は,これまで報告のあるものと同じ傾向であった。バイオタイプJpLは,検定したすべての薬剤に対して感受性が高く,コナジラミ類を対象とした通常防除の範囲では,発生による被害は問題ないと考えられた。すなわち,これまで未報告であったバイオタイプJpLに対する有効な薬剤を明らかにした。

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