おいしいモモの生産と出荷技術に関する研究

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  • オイシイ モモ ノ セイサン ト シュッカ ギジュツ ニ カンスル ケンキュウ

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抄録

岡山県産モモの食味向上を目的に,樹の栄養状態と果実品質との関係を現地調査するとともに,より熟度の進んだ果実を収穫,出荷する方法について検討した.得られた知見の概要は以下のとおりである.1.糖度の高いモモを生産するための栄養診断技術開発(1)モモ果実糖度に日照時間と降水量が及ぼす影響 岡山県南部の糖度センサーを導入した産地において,1993~1998年における‘清水白桃’の糖度(゜Brix) と日照時間および降水量との関係を解析した.選果場における平均糖度は,日照時間が多く降水量の少ない年ほど高く,年次間差は最大で2.6°であった.一方,同一年次における糖度の生産者間差は最大で4.6°であり,気象要因以上に栽培環境要因による影響の方が大きいことが明らかになった.年次別の平均糖度と日照時間および降水量との重回帰分析において,平均糖度と高い重相関係数(R) を示したのは,7月中旬~8月上旬の日照時間と降水量であった(R=0.994).日照時間と降水量が選果場における平均糖度の年次間差2.6°に寄与する度合は,得られた重回帰式から推定して,日照時間による変動が最大1.8°,降水量による変動が最大0.8°であり,降水量よりも日照時間による変動の方が大きかった(以下略)

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