県内和子牛臨時市場における市場傾向と和子牛の市場評価

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平成15年4月~平成22年2月に開催された県内和子牛臨時市場(7年間×6回/年 計42回)の和子牛成績と市場動向について検討した。主な経年的変化としては、価格面では、セリ価格等が平成20年度以降大きく低迷しており、生産面では、平成19年度以降、標準体重比、日齢体重及び体重体高比が増加する傾向を示し、交配種雄牛については、気高系種雄牛が増加する一方、田尻系及び藤良系種雄牛は減少する傾向を示していた。調査期間中、供用の多かった交配種雄牛では、総体的に安茂勝、茂勝栄、福栄、美津照等において市場成績が優れる傾向にあった。体重・体高を中心とした調査では、以前よりも増体性が良くなる一方、過肥傾向であることも認められた。血統構成による市場動向では、総じて気高系種雄牛を父とする血統構成において市場成績は良く、ばらつきも小さい傾向が見られ、田尻系の2代連続交配の市場成績は劣る傾向が見られた。また、市場価格の高い平成18・19年度を高価格期、低い平成20・21年度を低価格期として価格決定要因の変化を検討した。顕著な変化とは言えないものの、去勢子牛・雌子牛間で傾向に違いが見られた。全体的な傾向としては、過肥ではない骨格のある大きめの体型を現す子牛を望む傾向で、種雄牛から見た希少性の高い子牛、また、遺伝的能力が高い雌牛を所有し、飼養管理が適正な農家の子牛等が価格形成に影響しているものと考えられた。

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