自給飼料多給型発酵TMRの泌乳牛への給与技術の開発

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タイトル別名
  • Development of the Feeding Technology to the Lacting Cow with Fermented Total Mixed Rations Containing Much Amount of Self-Support Feed
  • ジキュウ シリョウ タキュウガタ ハッコウ TMR ノ ヒニュウギュウ エ ノ キュウヨ ギジュツ ノ カイハツ

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抄録

飼料用麦類および食品製造副産物などの国産飼料原料を最大限活用するため、夏期に発酵TMRと未発酵TMRの泌乳牛への短期給与試験を行い、以下の結果を得た。1. 嗜好性に差はなく、乾物摂取量(DMI)も発酵TMRおよび未発酵TMRでそれぞれ21.2kg/日、22.3kg/日で有意な差は認められなかった。2. 4%乳脂補正乳量は、発酵TMR31.0kg/日、未発酵TMR32.6kg/日で有意な差は無く、乳成分で無脂固形分率および乳蛋白率に有意(p<0.05)な差が認められた。3. 第一胃内容液性状は、アンモニア態窒素およびプロトゾア数が発酵TMRでそれぞれ4.1mg/dl、37.8×10 4/ml、未発酵TMRで6.4mg/dl、53.2×10 4/mlで発酵TMRが有意(p<0.05)に低い値を示した。また、飼料摂取1時間後の第一胃内容液pHが発酵TMRで有意(p<0.05)に低下した。4. 給与飼料の内部温度は、未発酵TMRが調製16時間後に30.8℃と上昇したのに対し、開封後の発酵TMRは28℃程度で推移し大きな変化は認められなかった。以上のことから、夏期における自給飼料多給型発酵TMRの給与は、嗜好性、DMI、乳生産および血液性状に大きな影響は見られないが、乳成分および第一胃内容液性状で、有意な変化が認められることから長期給与による検討が必要と考えられた。

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