大豆新奨励品種「シュウレイ」の特性

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タイトル別名
  • Newly Recommended Soybean Variety, "Shuurei"

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説明

1. 「シュウレイ」は長野県において「東山181号」×「東山188号」の交配組合せから育成された品種である。2. 2006年から「東山213号」の地方名を付し、関係府県で地域適応性を検討した結果、優良と認められたため、2010年3月に品種名「シュウレイ」と命名・登録出願された。3. 富山県では、2005年度から奨励品種決定調査等に供試して生産力並びに現地適応性を検討した結果、優良と認められ、2011年2月に奨励品種に採用された。4. 本品種の主な特性は「エンレイ」と比較して、1)成熟期は5日程度遅い中生の晩である。2)収量性は「エンレイ」と同等あるいはそれ以上である。特に中粒以上の収量が多い。3)主茎長は長いが、倒伏は少ない。また、最下着莢節位高が高く、裂莢しにくいので収穫ロスが少ない。4)大粒比率が高く、百粒重が大きい。また、しわ粒が少なく、整粒歩合が高い。ただし、裂皮粒の発生はやや多い。5)粗蛋白質、粗脂肪および全糖含有率は「エンレイ」並であり、煮豆や豆腐に加工適性があるなどである。5. 「エンレイ」同様、県下全域で栽培に適するが、黒根腐病に十分な抵抗性を持たないので、連作を避けることや、成熟期でも茎の青味が抜けにくいので、刈取り時期は莢の褐色程度で判断し、刈り遅れにならないよう注意する必要がある。

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