LED照明が採卵鶏の産卵性及び経済性に及ぼす影響

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  • Effects of LED Illumination on Laying Performance and Economic Benefit in Laying Hens
  • LED ショウメイ ガ サイラン ケイ ノ サンランセイ オヨビ ケイザイセイ ニ オヨボス エイキョウ

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抄録

LED電球の照明が採卵鶏の産卵性及び経済性に及ぼす影響について調査した。ジュリアライト及びボリスブラウンの2銘柄各32羽をLED(試験)区及び白熱電球(対照)区に分け,22週齢から100週齢まで,ウィンドウレス鶏舎において単飼ケージで飼育した。1 鶏の健康状態は両区とも良好であり,生存率は両区とも100%であった。2 平均産卵率は2銘柄とも両区間に有意な差は見られなかった。3 平均卵重はジュリアライトにおいて試験区が対照区より有意に重く(p<0.01),ボリスブラウンではその逆であった(p<0.05)。4 日産卵量はジュリアライトにおいて試験区が対照区より有意に多く(p<0.01),ボリスブラウンではほぼ同じであった。5 飼料要求率はジュリアライトにおいて試験区が低い値を示したが、有意差はなかった。6 卵殻強度,ハウユニット及び卵黄色は両区間に有意差はなかった。7 試験区の電気代は対照区のそれの約1/13であり,利益は2銘柄とも試験区が対照区を上回った。8 試験区が対照区の利益を上回る時期はジュリアライトにおいては7.6ケ月以上であり,ボリスブラウンにおいては11.7ケ月以上であった。以上のことから,LED照明は採卵鶏の産卵性や卵質に悪影響が無く,白熱照明と比較して,1年以内には電気代の低減による利益の増加が見込まれると考えられた。

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