加圧脱水ケーキで育苗したイチゴ苗の生育に及ぼすリン酸肥料の効果

書誌事項

タイトル別名
  • Phosphoric Acid is a Determinant Fertilizer on the Growth of Strawberry Runner Plants Grown by Pressure-Dehydrated Cake as the Pot Soil.
  • カアツ ダッスイ ケーキ デ イクビョウ シタ イチゴ ナエ ノ セイイク ニ オヨボス リンサン ヒリョウ ノ コウカ

この論文をさがす

抄録

加圧脱水ケーキは本県におけるイチゴの育苗培土に利用されている湿式造粒脱水ケーキ(以後,さがみ粒土)の代替培土として期待されている。加圧脱水ケーキを単体でイチゴの育苗培土として利用した時,苗の生育が遅延し,リン酸欠乏症と推測される葉脈の周辺が赤紫色を呈する生理障害が生じる。そこで,加圧脱水ケーキを用いてイチゴ苗を正常に生育させるための要因を明らかにするため,肥料要素の効果ついて検討した。加圧脱水ケーキに窒素,リン酸,カリの肥料三要素を組み合わせて施用した培土でイチゴ苗を育てた結果,リン酸を2.5g/L程度与えると生理障害症状を生じることなく正常に生育した。また,加圧脱水ケーキにバーミキュライトもしくはパーライトを25%(v/v)混合した場合でも,リン酸を施用すれば正常に生育した。以上のことから,加圧脱水ケーキで育苗する場合,イチゴ苗の生育に最も影響する要因はリン酸であり,リン酸を2.5g/L程度施用すれば,生理障害の発生もなく,正常に生育することが明らかとなった。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ