滋賀県の水田輪換畑産小麦の容積重に関わる要因の変動について

書誌事項

タイトル別名
  • Changes in Grain Bulk Density and Related Factors in Wheat Produced in Upland Fields under Paddy-Upland Rotation in Shiga Prefecture
  • シガケン ノ スイデン リンカンバタケサン コムギ ノ ヨウセキジュウ ニ カカワル ヨウイン ノ ヘンドウ ニ ツイテ

この論文をさがす

抄録

滋賀県の水田輪換畑で栽培される小麦品種「ふくさやか」の高品質化,安定生産技術の確立に資するため,原麦の品質を評価する項目の一つである容積重とそれに関わる要因の変動を調査した。容積重は,成熟期以降の刈り取り後は子実水分減少とともに増大するが,子実水分が約13%より減少しても増大する傾向はみられなかった。また,出穂後10日追肥による増大効果は大きかったが,基準値を出穂後10日追肥により安定的に達成することは難しかった。一方,成熟期前の早刈り,成熟期以降の遭雨後の遅刈りでは容積重低下に及ぼす影響が大きく,小麦粉の加工適性にも影響がみられた。以上から,容積重に関わる要因の変動からみた,収量性と高品質のバランスのとれた「ふくさやか」の安定生産技術体系は,排水対策の施された条件の下,粒の充実を促進する効果の高い出穂後10日追肥の施用,および適期収穫の組合せである。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ