アセチル化木材を使用した集成材の接着性能と寸法変化

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  • アセチルカ モクザイ オ シヨウ シタ シュウセイザイ ノ セッチャク セイノウ ト スンポウ ヘンカ

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抄録

アセチル化処理されたラジアタパイン材(アセチル化木材)のみを使用した集成材、およびアセチル化木材とスギ材もしくはヒノキ材(無処理木材)とを混用した集成材を作製するための製造条件とそれら集成材の性能、および集成材の含水率と寸法変化との関係を調べた。接着剤塗布量を増加させることにより、フェノール・レゾルシノール樹脂接着剤および1液型ポリウレタン接着剤は高い接着耐久性を示した。アセチル化木材を使用した集成材の寸法変化を、各種はく離試験の実施時に湿潤状態および乾燥状態で調べた結果、無処理木材を使用した集成材よりも低い寸法変化率を示し、このことは厚さ方向(半径方向)よりも幅方向(接線方向)において明確であった。アセチル化木材と無処理木材とを使用した集成材(混用集成材)の減圧加圧はく離試験の結果、アセチル化木材と無処理木材との間の接着に問題は認められなかった。混用集成材の寸法変化を減圧加圧はく離試験および20℃室温中でのデシケーターによる調湿試験で調べた結果、無処理木材をヒノキ柾目材とすることによりアセチル化木材と無処理木材との間の寸法変化の差は減少し、アセチル化木材と無処理木材との混用に際しては、無処理材の木理に配慮して積層することにより、同一方向における部位別の寸法変化の差を減少させ得ることが示唆された。

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