室内シロアリ試験における木質系プラスチック複合体のイエシロアリ誘引性

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タイトル別名
  • Attractance of Wood Plastic Composite to Coptotermes formosanus Shiraki in Laboratory tests
  • シツナイ シロアリ シケン ニ オケル キシツケイ プラスチック フクゴウタイ ノ イエシロアリ ユウインセイ

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抄録

モウソウチク竹粉とポリプロピレンを原料としたプラスチック複合体のイエシロアリに対する誘引効果を検討するため、それにスギ辺材、モウソウチク、過熱蒸気処理したモウソウチク竹粉およびスギ木粉のプラスチック複合体を加えた、5種類の材料を対象とした自由選択方式による室内シロアリ試験を行った。その結果、観察時の状況、試験片への蟻土あるいはフラスの付着状況から判断して、いずれの試験片にもシロアリは訪れていた。ただし、スギ辺材へ多く集合している状況が観察される頻度が高かった。重量減少率による食害度では、スギ辺材が最も大きく、モウソウチク、モウソウチクを原料としたプラスチック複合体の順であった。一方、過熱蒸気処理されたモウソウチク竹粉およびスギ木粉のプラスチック複合体は、目視では食害が確認されなかった。モウソウチクを原料としたプラスチック複合体へのイエシロアリの食害は、スギ辺材などに比べ速度は遅いが、試験開始直後から終了時まで持続的に行われた。この食害の特徴は、木材などに比べ腐朽速度が遅いことと合わせて、シロアリディテクターとして有効であると思われた。

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