アルカリ化した土壌の改良試験(1) : 土壌のアルカリ化度、pH調整資材および土壌改良材の組み合わせによるpH、ECの経時変化とサツキによる生育試験

抄録

アルカリ化した土壌による樹木の生育障害の問題解決のための方法を検討した。まず、消石灰を用いてマサ土のpHを9、8、7(以下初期pHと略)に調整した後、pH調整資材として硫黄華、ピートモスおよび竹酢液と土壌改良材としての牛糞堆肥を組み合わせた180検体について、pHとECを1ヶ月ごとに測定した。また、この検体にサツキを植栽し、樹高と樹冠の長径を測定することにより、生育状況を検討した。その結果、3種のpH調整資材のうち、最終測定時のpHは初期pH、牛糞堆肥の影響はなく竹酢液ではpH7、ピートモスでpH6、硫黄華でpH5前後に落ち着き、硫黄華が最もpHを下げる効果が認められた。ECは最終測定時には100μS/cm未満になり、養分不足の状態になった。サツキによる生育調査は、牛糞堆肥+硫黄華あるいは牛糞堆肥+ピートモスの組み合わせが良好な結果を示した。竹酢液は枯死が多かった。

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