Cyclamen spp.のRAPDおよびISSRマーカーによる類縁関係の評価

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  • Genetic Relationship Based on RAPD and ISSR Analyses in Cyclamen ssp.
  • Cyclamen spp.ノ RAPD オヨビ ISSR マーカー ニ ヨル ルイエン カンケイ ノ ヒョウカ

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抄録

RAPDおよびISSR 法により,シクラメン(Cyclamen) 属内における種および個体間の遺伝的変異を評価し,類縁関係を推定した。シクラメン属野生種(C. persicum,C. coum,C. purpurascens,C. africanum,C. hederifolium,C. graecumおよびC. rohlfsianum) および園芸品種(c. persicum cv. カールソ,ネオゴールデンガール)の計7種24個体について,17種のランダムプライマーおよび11種のISSRプライマーを用いた多型解析の結果,453のバンドが検出され,全てのバンドで多型がみられた。そのうち,55のバンドは種特異的であった。多型データに基づくAMOVA解析の結果,遺伝的変異は種内と比べて種間で大きく,種の分化が明確に示された。同データによる数量化理論III類より7種は4つのグループに分けられた。そこで,野生種のみのデータを用いたUPGMA法によるクラスター解析を行った結果,7種は3つのクラスターを構成し,シクラメン属内の亜属をPsilanthum,Gryophoebe,CyclamenおよびEucosmeとする,既報の分類仮説と一致した。本研究は,RAPDおよびISSRマーカーを用いてシクラメン属内の類縁関係を示した最初の報告であり,これらマーカーによるシクラメン種の識別の可能性を示唆した。

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