帰属性解析を用いたアユの由来判別による早期の種苗放流効果の評価

書誌事項

タイトル別名
  • Evaluation of stocking effectiveness in early-season ayu(Plecoglossus altivelis)fishing by discrimination of stock origins using genetic assignment method
  • キゾクセイ カイセキ オ モチイタ アユ ノ ユライ ハンベツ ニ ヨル ソウキ ノ シュビョウ ホウリュウ コウカ ノ ヒョウカ

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説明

1.付知川における解禁前の試験採捕によって漁獲されたアユについて,マイクロサテライトDNAマーカーを用いた由来判別を行うことで,放流効果の評価を行った。2.付知川に放流されている海産系人工種苗と湖産系人工種苗は,遺伝的分化が認められ,97%以上の確率で判別可能であることが確認された。3.マイクロサテライトDNAマーカーを用いた帰属性解析による漁獲魚の由来判別結果は,76.6%が海産系人工種苗,23.4%が湖産系人工種苗であった。4.海産系人工種苗は早期放流することで,通常の放流による湖産系人工種苗との競合下においても,早期の友釣り漁獲資源に加入することが判明した。5.本調査により,海産系人工種苗を早期に単独で放流することで,友釣りの好漁場の創出と冷水病の被害軽減を両立できる可能性が示唆されたが,この結果の再現性を確認し,結論を得るには今後も調査を行っていく必要がある。

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