神奈川県における水源環境保全・再生施策の検証方法とその実施状況

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タイトル別名
  • Verification of the measures for environmental protection and forest regeneration of water resource and its progress in Kanagawa Prefecture
  • カナガワケン ニ オケル スイゲン カンキョウ ホゼン ・ サイセイ シサク ノ ケンショウ ホウホウ ト ソノ ジッシ ジョウキョウ

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抄録

神奈川県の水源地域では、人工林の手入れ不足やシカの高密度化による林床植生の衰退、さらには地表面の裸地化によって、降った雨をゆっくり流出させるという森林の機能が低下している。このため、かながわ水源環境保全・再生施策により植生回復や土壌保全のための各種対策を行って森林の機能を回復させるとともに、対策の効果を科学的に検証して施策の見直しに反映させる計画である。自然環境保全センターでは、平成19年度からシカや森林の適正な管理による効果や水源林の施業等の効果を小流域スケールで検証する「対照流域法によるモニタリング調査」を開始した。当初5か年で、調査設計と4か所の試験流域の設定、観測施設整備、試験流域の現状を把握するための調査を行い、各試験流域における水や土砂の流出特性や水生生物の生息状況等の実態を概ね把握した。第2期5か年においては、各試験流域の水源環境の課題に応じて、事業の効果検証のための植生保護柵の設置や水源林の施業などの整備実験を順次行い、これらの対策の効果や影響を小流域スケールでモニタリングすることによって、短期的な効果を明らかにしていく。加えて、水循環モデルによるダム上流等の広域での事業の効果予測についても取組む計画である。

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