岡山県の現地生産園におけるブドウ'紫苑'の生育及び果実生産の様相

書誌事項

タイトル別名
  • The situation of shoot and fruit production of 'Shien' grape in Okayama Prefecture
  • オカヤマケン ノ ゲンチ セイサンエン ニ オケル ブドウ ‘ シオン ' ノ セイイク オヨビカジッセイサン ノ ヨウソウ

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抄録

2009年から2011年にかけて,岡山市北区の'紫苑'生産者9名の新梢形態及び果実品質を調査した。1.新梢基部径やLAIは年々低下する傾向が認められた。また,新梢基部径は,前年の着果量が多い程細くなる傾向が認められ,10a当たり2.5t以上着果させた樹では前年の新梢基部径を下回った。2.花穂の着生は年々減少する傾向が認められ,前年の新梢基部径及び休眠枝のアミノ態窒素の量が少ない樹程花穂数が少なかった。3.新梢基部径が大きい程果粒重が大きい傾向が認められた。また,着果量が多い程糖度が低い傾向が認められ, 10a当たり2.5t以上着果させた樹では糖度が18度を下回る場合が多かった。一方,果皮着色と着果量との相関は認められなかったが,棚下の日射量が多い程,果皮着色が優れる傾向が認められた。4.これらのことから,'紫苑'の樹勢維持や高品質果実生産のための適正着果量は,10a当たり2.5t以下と考えられた。

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