Tree names seen in junior high school textbooks in Japan

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  • 中学校教科書にみる樹木名
  • チュウガッコウ キョウカショ ニ ミル ジュモクメイ

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Abstract

日本の中学校の教育課程は,国語,社会,数学,理科,音楽,美術,保健体育,技術・家庭及び外国語の各教科,道徳,総合的な学習の時間ならびに特別活動(計12教科)によって編成されている。樹木は,食料や建築材・家具,観賞に利用されるだけでなく,文学や短歌,俳句,詩でうたわれたり,音楽でも歌われたりする。また社会の歴史や地理を学ぶ上でも樹木名が多く関わる。技術・家庭でも木工作や栽培,料理等の内容で必要となる。本報では,中学生が学ぶ樹木名を調べるために,国語,社会,理科,音楽,技術・家庭の教科書から樹木名を抽出し,その種数や頻度の分析を行った。その結果,裸子植物ではマツ,スギ,イチョウ,被子植物の離弁花ではミカン,サクラ,リンゴ,ブドウ,ウメ,チャノキ,バラ,ヤナギ,モモ,合弁花では,カキノキ,コーヒーノキ,単子葉植物では,タケ,ササ,バナナが多く記述されていた。樹木名が多くみられる教科は国語であり,続いて社会(地理)であった。理科は社会(地理)よりも若干少ない樹木名数であった。続いて音楽,家庭となり,技術と歴史はほぼ同じ樹木名数であった。これらの結果は,理科で生物学として学ぶ樹木やその捉え方だけでは不十分な内容についても,他の教科書に記述されている樹木を学ぶことで,樹木への関心や教科間の連携を高められることが示唆された。またマツに対するクロマツやアカマツ等,これらの樹木名の表記の違い,分類学上のランクの不統一がみられ,その学習の必要性が問われた。

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