三浦半島における寒玉系キャベツの新作型4~5月どり栽培技術の確立

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タイトル別名
  • Establishment of cultivation techniques for April-May harvesting of winter-type cabbage using new cropping types in Miura Peninsula
  • ミウラ ハントウ ニ オケル カンギョクケイ キャベツ ノ シンサクガタ 4~5ガツドリ サイバイ ギジュツ ノ カクリツ

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抄録

冬季温暖な神奈川県三浦半島地域において,寒玉系キャベツをその端境期である4~5月に生産するための品種及び栽培技術について検討し,晩抽性寒玉系新品種を用いた夏まき4月どり作型と秋まき5月どり作型の組み合わせにより,安定生産が可能なことを明らかにした。夏まき4月どり作型では,晩抽性で耐裂球性の高い中晩生~晩生品種を用い,8月下旬播種,9月下旬~10月上旬定植により3月に収穫期に達した個体を在圃させることで,4月上旬~中旬に収穫できた。この場合,在圃期間中にも肥大が進むため,畝間密植(栽植密度7,047株10a-1)しても大玉(2L~3L)になり,多収となった。一方,秋まき5月どり作型では,晩抽性で肥大性に優れる早生~中早生品種を10月上旬~中旬播種することにより,4月中旬~5月下旬にかけて連続収穫できた。本作型では,疎植(栽植密度4,761株10a-1)が大玉生産に有効で,収穫開始期も早まるが,収量の向上には結びつかず,株間密植(栽植密度7,002株10a-1)の方が多収となった。4~5月どり寒玉系キャベツの千切りカットにおける加工適性は,同時期に収穫する春系品種と比較して歩留まりが高く,葉質や機械適性等が良好で,実需者の評価が高かった。

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