細粒黄色土普通畑における土壌改良資材の長期連用効果

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タイトル別名
  • Effect of successive application of soil amendment on vegetable crop yield and soil properties in fine-textured yellow soils
  • サイリュウ キイロド フツウバタケ ニ オケル ドジョウ カイリョウ シザイ ノ チョウキ レンヨウ コウカ

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抄録

1976年から1997年までの22年間,黄色土普通畑において,無窒素区(BMようりん+塩化加里),化学肥料区(窒素肥料に硫安を使用,他は無窒素区と同じ),有機物区(牛ふんオガクズ堆肥1.5t/10a施用,他は化学肥料区と同じ),石灰窒素区(窒素肥料に石灰窒素を使用,他は有機物区と同じ),総合改善区(リン酸吸収係数の1.5%相当量のBMようりんを施用,他は有機物区と同じ)の各連用試験を行い,サツマイモ,レタス,カボチャ,キャベツの収量と養分吸収量,跡地土壌の変化について調べた。1. 牛ふんオガクズ堆肥を1作あたり1.5t/10a施用して連作すると,土壌の全炭素含有率,交換性マグネシウム含量,交換性カリウム含量が増加し,土壌の孔隙率が増加した。10年間20作の連用で土壌の全炭素含有率は0.5%増加し,CECが1me/100g増加した。2. 石灰窒素を1作あたり150~200kg/10a施用して連作すると,土壌pH,交換性カルシウム含量が維持され,可給態リン酸含量が増加した。3. BMようりんをリン酸吸収係数の1.5%相当量施用して連作すると,土壌の可給態リン酸量が増加したが,増加量は石灰窒素施用時より小さかった。4. サツマイモ,カボチャ,レタスは土壌改良資材の施用により収量が増加した。特に,牛ふんオガクズ堆肥の施用による土壌物理性の改善と地力窒素,交換性K2Oの増加や石灰窒素およびBMようりんの施用による可給態リン酸および交換性CaOの増加による効果が認められた。一方,キャベツでは土壌改良による増収効果は認められなかった。

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