オオムギホールクロップサイレージを利用した乳牛用発酵TMRの長期給与が乳生産等へ及ぼす影響

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  • Effect of long-term feeding of fermented TMR containing barley whole crop silage on lactational performance of daily cows
  • オオムギホールクロップサイレージ オ リヨウ シタ ニュウギュウヨウ ハッコウ TMR ノ チョウキ キュウヨ ガ ニュウセイサン トウ エ オヨボス エイキョウ

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抄録

乳牛用混合飼料(TMR)中の輸入チモシー乾草をオオムギホールクロップサイレージ(オオムギWCS)で100%代替した発酵TMRを調製し、泌乳前期牛(分娩後15週間)を用いた長期給与試験を行い、以下の結果を得た。1 乾物摂取量(DMI)は、オオムギWCS区で18.2kg/日と、対照区の22.1kg/日と比較して少なかった。2 乳量は、対照区で25.4kg/日、オオムギWCS区で36.3kg/日であり、オオムギWCS区で有意に高かった。各乳成分については、オオムギWCS区で無脂固形率および乳蛋白率が低い値を示したが、いずれも正常値の範囲内であった。また、乳脂率については、区間に差は認められなかった。3 血液性状は、オオムギWCS区では血糖およびGGTが低い値を示したが、いずれも正常値の範囲内であった。その他の項目では区間に差は認められなかった。4 対照区では、乳中尿素窒素(MUN)及び血中尿素窒素(BUN)が低い値を示した。5 第一胃内容液性状は、オオムギWCS区でプロピオン酸、アンモニア態窒素が高く、酪酸が低い値を示したが、いずれも正常値の範囲内であった。総VFA濃度については、区間に差は認められなかった。以上のことから、オオムギWCSを混合した発酵TMRを泌乳前期牛(分娩後15週間)に給与しても、乳生産等への影響は認められず、輸入チモシー乾草の100%代替が可能であることが示唆された。

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