ブロイラー主要銘柄の37年間の産肉能力改良状況

書誌事項

タイトル別名
  • Improvements in commercial broiler chickens over the last 37 years

説明

本稿では,徳島県の畜産研究課が1977年から実施している「ブロイラー産肉能力に関する試験」について,過去37数年間の調査結果を取りまとめ,ブロイラーの改良状況を考察した。8週齢の体重は,1977年から2009年で約1.8倍増加した。また,飼料要求率は,同期間で最大約0.5減少した。体重は1990年頃までに大きく増加し,次いで飼料要求率は1990年代で大きく減少した。腹腔内脂肪率は,減少傾向で推移した。また,心臓および筋胃の歩留も,減少傾向で推移した。肝臓歩留は,心臓および筋胃歩留と異なり,微増傾向で推移した。胸肉歩留は,増加傾向で推移し,ほぼ横這いで推移した腿肉歩留と比較して,近年で同等となった。飼料要求率,腹腔内脂肪率は,体重との間に負の相関が認められた。また,胸肉歩留は,体重との間に正の相関が認められた。しかし,心臓,筋胃,肝臓および腿肉の歩留は,体重との間の相関が低かった。体重は,約10年周期で急増と微増減を繰り返す傾向があり,2008年から2013年の増加幅が極めて高かったことから,今まさに急増していると考えられた。一方,得られた直線回帰式により,2020年の7週齢体重や出荷週齢が推定できた。

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