水蒸気ガス化によるバイオチャーからの高水素含有ガスの生産 : バイオチャーの特性および反応温度、水蒸気供給速度のガス組成と水素収量の与える影響

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  • Hydrogen-rich gas production by steam gasification of bio-char : Influence of char characters, reaction temperature and steam supply on gas composition and hydrogen gas yield

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抄録

バイオマスの二段階水蒸気ガス化は、バイオマスの炭化過程とその炭化物を用いた水蒸気によるガス化過程に分かれている。この二段階ガス化は、従来の直接ガス化で問題となっていたタールを発生しない方法である。本研究では、ガス化条件を最適化検討するために、炭化原料、ガス化温度、水蒸気供給速度、炭化物サイズに着目し、ベンチスケールの電気炉を用いて二段階水蒸気ガス化を行った。針葉樹としてスギ、カラマツ、広葉樹としてミズナラ、シラカンバの炭化物を用いてガス化した結果、生成ガスの樹種による影響は小さかった。また、生成ガス組成がメタンなどの炭化水素をほとんど含んでおらず、水素、一酸化炭素、二酸化炭素より構成されていることから、このガス化反応が水性ガス化反応、シフト反応、ブードア反応からなる単純なものであることが示された。そこで、スギ炭化物を用いてガス化温度、水蒸気供給速度、炭化物サイズのガス化への影響を検討した。ガス化温度および水蒸気供給速度に関しては、水性ガス化反応とシフト反応における反応速度に影響を与えることが明らかになった。また、炭化物サイズに関しては、嵩密度の変化によるガス化速度への影響が明らかになった。

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