養殖ブリに寄生する新種の住血吸虫Paradeontacylix buriおよびヒラマサの未同定Paradeontacylix sp.

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  • Paradeontacylix buri n. sp. (Trematoda: Aporocotylidae) from Seriola quinqueradiata cultured in Japan with a description of unidentified Paradeontacylix sp. from S. lalandi

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抄録

三重県と大分県産の養殖ブリの入鰓動脈に寄生していた住血吸虫を新種Paradeontacylix buriとして記載した。本新種は体棘が体後端部でも大型化しないこと,卵形成腔から出た子宮が前方へ向かうこと等で同属他種と形態的に区別された。ITS2と28S rRNA遺伝子領域の塩基配列を連結して系統樹を作成したところ,本新種は,体棘が後端部で大型化するParadeontacylix属の他種と同一群に配置されたことから,棘の大型化は同属に共通する形態的特徴ではないことが示された。あわせて,棘が大型化せず,子宮が卵形成腔から下方へ向かう類似の住血吸虫を大分県の養殖ヒラマサから得て形態を記載したが,1虫体のみであったため,Paradeontacylixの未同定種にとどめた。

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