表層水および浅層地中を熱源とした温室暖冷房用ヒートポンプシステムの運転事例

書誌事項

タイトル別名
  • Greenhouse heating and cooling tests with the geothermal heat pump systems using the shallow surface waters and the shallow underground
  • ヒョウソウスイ オヨビ センソウ チチュウ オ ネツゲン ト シタ オンシツダンレイボウヨウ ヒートポンプ システム ノ ウンテン ジレイ

この論文をさがす

説明

水槽あるいは浅層地中を熱源とした水熱源-温冷風供給方式のヒートポンプを小型温室に設置し,暖冷房空調運転を実施することにより,ヒートポンプの運転性能と水槽および地中との熱交換量のデータを得た。その結果,実験水槽において2kWヒートポンプを運転した場合の年平均COP(成績係数,Coefficient of performance,暖房または冷房量をヒートポンプの電力消費量で除した無次元数)は暖房で4.6,冷房で3.7であった。また,浅層地中熱でのCOPは暖房で4.4,冷房で3.5であった。シート型熱交換器1枚の水槽での熱交換効率は589~1302W℃-1であり,水槽内の水流の有無によって幅があった。実験期間中のヒートポンプの循環水と水槽水温の差は平均3℃であったので,熱交換器1枚で2.4~6kWの能力のヒートポンプに対応することができると考えられた。一方,地中での熱交換量はその1/5~1/4であった。熱交換器の浅層地中での熱抵抗は,暖房運転で平均8.4~287.4m K kW-1,冷房運転で5.4~138.0m K kW-1であり,運転時のヒートポンプの循環水温と自然地温の差が大きいほど熱抵抗も比例して大きくなる傾向が見られた。

収録刊行物

  • 農村工学研究所技報

    農村工学研究所技報 (218), 39-50, 2016-03

    つくば : 農業・食品産業技術総合研究機構農村工学研究所

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ