静岡県のシロネギ主要産地のほ場における地上徘徊性クモ類(Araneae)の発生実態

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タイトル別名
  • Occurrence of ground-dwelling spiders (Araneae) in welsh onion fields in Shizuoka Prefecture
  • シズオカケン ノ シロネギ シュヨウ サンチ ノ ホジョウ ニ オケル チジョウハイカイセイ クモルイ(Araneae)ノ ハッセイ ジッタイ

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抄録

2008年~2011年に静岡県西部のシロネギが栽培されている延べ29ほ場でピットフォールトラップを設置し,捕獲される地上徘徊性のクモ類を調査するとともに,捕獲数に及ぼすリビングマルチや殺虫剤散布の影響を検討した。調査を通じて11科2662頭のクモ類が確認され,捕獲数はコモリグモ科が2292頭,サラグモ科が227頭で,これら2科は全てのほ場で捕獲された。この他にハエトリグモ科,カニグモ科,フクログモ科,タナグモ科,ヒメグモ科,アシナガグモ科,ジグモ科,コガネグモ科,イヅツグモ科も捕獲された。コモリグモはウヅキコモリグモが優占種で,5月下旬~7月上旬に定植する秋冬作では,トラップを設置した7月から10月にかけて雌雄ともに捕獲され,ピークは7月下旬~8月下旬となる傾向であった。幼体は7月から11月にかけて捕獲され,10~11月に増加する傾向が見られた。成体の発生が多かった7月~9月は,リビングマルチにより成体の捕獲数が増加し,コモリグモに影響がある非選択性殺虫剤を定植~8月に散布しても減少しなかった。土寄せ後で幼体の発生が多かった10月~11月は,リビングマルチを行っていたほ場でも幼体捕獲数は増加せず,9月~10月にコモリグモに影響がある非選択性殺虫剤が散布されると捕獲数は減少した。

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