コンテナ苗を活用した低コスト再造林技術の実証研究 : 長野県の緩傾斜地における車両系伐出作業システムによる伐採・造林一貫作業の生産性

書誌事項

タイトル別名
  • コンテナ ナエ オ カツヨウ シタ テイコスト サイゾウリン ギジュツ ノ ジッショウ ケンキュウ : ナガノケン ノ カンケイシャチ ニ オケル シャリョウケイバツシュツサギョウ システム ニ ヨル バッサイ ・ ゾウリン イッカン サギョウ ノ セイサンセイ

この論文をさがす

抄録

伐採・造林一貫作業は,伐出機械を再造林作業の一部に適用することにより,再造林コストの低減を図る作業として検討が進められている。本研究では,長野県内の緩傾斜地を中心とした林分において,車両系作業システムによる皆伐作業及び再造林作業の各工程の生産性とコストを明らかにすることを目的として,伐倒,木寄せ,造材,集材,地拵え,苗木運搬,植栽の各工程の生産性を調査した。高密度路網が整備された3地域のカラマツ林で伐倒から集材までの5回の皆伐作業を調査した結果,労働生産性は14.8~24.0m3/人日となり,約20m3/人日の生産性が得られた。グラップルローダによる機械地拵えは,人力地拵えを大きく上回る生産性を示し,地拵えコストを25~75%に低減する可能性が示唆された。また,フォワーダによる苗木運搬により,運搬コストが約73%に低減された。コンテナ苗の植栽工程は裸苗より生産性が有意に高かったが,植栽コストはコンテナ苗の価格が高いために裸苗の方が低かった。再造林作業の生産性向上とコスト低減を両立させるためには,コンテナ苗の低価格化が望まれる。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ