水稲新品種「山形糯128号」の育成

書誌事項

タイトル別名
  • Breeding of a new rice cultivar 'Yamagatamochi128'
  • スイトウ シン ヒンシュ 「 ヤマガタダ128ゴウ 」 ノ イクセイ

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説明

「山形糯128号」は,2007年に山形県農業総合研究センター生産技術試験場庄内支場(現山形県農業総合研究センター水田農業試験場)において,「ヒメノモチ」熟期で穂発芽がしにくく,良食味多収で餅の硬化が早い糯品種の育成を目標として,「山形糯105号」を母,「庄糯3985」を父として人工交配を行い,その後代から選抜・育成した品種である。本品種の熟期は“早生の晩”に属する糯種で,「ヒメノモチ」と比較して稈長はやや短く,穂長は並,穂数はやや多く,草型は“中間型”である。いもち病真性抵抗性遺伝子型は“Pik”と推定され,圃場抵抗性は葉いもち,穂いもちともに“やや強”である。障害型耐冷性は“やや強”で,穂発芽性は“やや難”である。収量性は「ヒメノモチ」よりも優る。餅は白く良食味で,固まりやすく切り餅などに適している。山形県における栽培適応地帯は平坦地域から中山間地域で,2017年に山形県の水稲奨励品種(認定品種)に採用された。

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