Change of agricultural structure in northern part of Okinawa : Effect of the policy change: Import liberalization of canned pineapple products

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  • 沖縄北部3村における農業構造の変化 : パインアップル缶詰の輸入自由化が及ぼした影響評価
  • オキナワ ホクブ 3ソン ニ オケル ノウギョウ コウゾウ ノ ヘンカ : パインアップル カンズメ ノ ユニュウ ジユウカ ガ オヨボシタ エイキョウ ヒョウカ

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本稿は,缶詰用パインアップルの主産地である沖縄本島北部3村を対象とし,缶詰用パインアップルの輸入自由化の影響を農業構造や集落特性の変化を通じて特定することを目的とする。本稿では主成分分析の枠組みを適用し,農業構造,土地利用に係わる指標を用い,モデルを設計した。その結果,以下のような結論が得られた。第一に,主成分分析の結果より,缶詰パインアップルの輸入自由化により,沖縄本島北部3村の農業構造や集落特性の変化が見られた。その変化を説明する基軸は,大別して“パインアップル生産の衰退度合い(第1主成分)”,“果樹園の転用の可能性(第2主成分)”,“農家の就業構造(第3主成分)”に規定されていた。第二に,主成分分析の計測結果より得られた上記で示した3つの主成分について1990年と2000年の主成分得点の変化を見たところ,第1主成分については35集落中20集落において上昇が認められ,パインアップル生産の衰退度合いが進んだことが認められた。また,第2主成分については10集落において下降が認められ,果樹園の転用の可能性が進んだが,依然として果樹園が多く残存する集落もあった。さらに,第3主成分については特に大きな挙動が見られなかった。すなわち,“モノカルチャー”から脱却しようとする動きが見受けられた。第三に,上記第1,および第2主成分得点の主成分得点のスコアを元に集落を類型化したところ,5つに分けられ,缶詰用パインアップルの輸入自由化という与件変動の影響の現れ方が多岐にわたっていたことが示唆された。

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