携帯式高周波水分計の測定時に使用する品質管理のための設定密度と検量線換算

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タイトル別名
  • Setting density value and conversion using the calibration curve for quality control in the board moisture content measurement by the ratio-frequency type
  • ケイタイシキ コウシュウハ スイブンケイ ノ ソクテイジ ニ シヨウ スル ヒンシツ カンリ ノ タメ ノ セッテイ ミツド ト ケンリョウセン カンサン

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抄録

携帯式高周波水分計による含水率測定値(以下,計値)は,全乾比重(以下,密度)に依存する問題があり,樹種や樹種群に応じて計器に密度を設定することで対応している。しかし測定する材料それぞれの密度のばらつきには対応できず,全乾法による値との差を生む一因になっている。一方で計値が密度に依存し,それが全乾法による値との差であることから,本研究では予め測定した密度の下限値を機器の設定密度として設定して測定する方法を品質管理に利用すべく検討した。ヒノキ,スギの板材を使用し水分計2種について検討した結果,下限密度材の計値が基準値内に収まれば大半(下限密度以上)の測定材が全乾法で基準値以下になることが確認された。そこで,密度の10%下限値で設定して測定した計値を,全乾法含水率と計値の回帰係数を利用して換算した値は,X軸を全乾法含水率とした関係図において下限ラインがY=Xの線上に位置した。これは信頼度80%の下限信頼幅ラインに該当し,この方法は基準値を読み替えるという現行の手法によることなく,判定できる計測法として期待できる。

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