3次元腹部CT像を用いたクローン病診断支援における潰瘍検出手法の開発

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タイトル別名
  • 3ジゲン フクブ CTゾウ オ モチイタ クローンビョウ シンダン シエン ニ オケル カイヨウ ケンシュツ シュホウ ノ カイハツ
  • Development of an ulcer detection method from 3D abdominal CT images for Crohn's disease diagnostic aid

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抄録

クローン病は消化管に発生する炎症性疾患であり,その症状には腸の潰瘍や狭窄が含まれる.現在は内視鏡などによりクローン病の検査を行うが,内視鏡はクローン病によって発生した狭窄部分を通過できない場合がある.そのため,内視鏡に代わる検査法として,CT画像ベースのクローン病診新手法の開発が行われている.本稿では,クローン病の症状の一つである腸管の潰瘍表面の凹凸部分を残渣造形CT像から自動検出する手法を提案する.潰瘍は腸壁に存在し,その表面に小さな凹凸部分を多数生じる.提案する手法では,この凹凸部分を局所濃淡構造解析により検出する.検出結果には多数の過検出が含まれるため,roughness valueを用いた適検出削減を行う.このroughness valueは,潰瘍上に凹凸部分が多数密集することを利用し,凹凸部分の位置関係を用いた領域の密集度評価を行う.密集度の低い凹凸部分を削除することで誤検出を削減する.本手法をCT像11例に適用したところ,88.2%の潰瘍を検出することができ,誤検出は1例当たり74.1個であった.

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