全国の医療機関の外来部門における結核困難事例 : アンケート調査の自由回答に挙げられた67例

書誌事項

タイトル別名
  • Challenging Tuberculosis Cases Encountered at Outpatient Departments in Medical Facilities across Japan : 67 Cases Reported as Open-ended Responses in a Questionnaire Survey
  • ゼンコク ノ イリョウ キカン ノ ガイライ ブモン ニ オケル ケッカク コンナン ジレイ アンケート チョウサ ノ ジユウ カイトウ ニ アゲラレタ 67レイ

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説明

【目的】医療機関の外来部門における結核感染対策を困難にしている実態と課題を明らかにする。 【方法】感染管理認定看護師あるいは感染症看護専門看護師が所属する全国の医療機関1,369施設を抽出し調査票を送付した。質問紙に『外来部門における感染対策で特にご苦労されている事例はありますか』の質問を設け、『有る』と答えた場合には、時期、感染症名(疑い病名)、その状況、対策、結果を記載(自由記載)してもらった。感染症名に結核(疑いを含む)と回答した事例を集め内容分析を行った。調査期間は平成27年11月1日~ 平成28年2月29日迄とした。 【結果】アンケートは569施設から回収された。その内、感染対策で特に苦労している事例が有ると回答したのは246施設(43.2%)で、感染症名に結核と回答したのは67施設(27.2%)であった。感染対策上、結核・結核疑いの感染制御が困難な実態について、自由記載された内容を分析した結果、『隔離場所の確保』、『結核発見の遅れ』、『曝露対策が不十分』、『患者対応』、『管理上の問題』の5つのカテゴリーが抽出された。 【結論】外来部門の結核感染対策を困難にしている実態と課題は、結核患者の隔離場所がないこと、発見が遅れること、曝露対策が適切に実践されていないことなどであった。結核患者の早期発見や現場におけるトリアージ、曝露対策の実施については、感染管理活動により改善できる余地があると思われた。

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