『ヘンリー8世』における「真実」の意味をめぐって -イングランド宗教改革との関連性-

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タイトル別名
  • On the Meaning of Truth in Henry VIII : from the Viewpoint of the English Reformation
  • 『ヘンリー 8セイ』 ニオケル 「シンジツ」 ノ イミ オ メグッテ - イングランド シュウキョウ カイカク トノ カンレンセイ-

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抄録

シェイクスピアの『ヘンリー8 世』のプロローグでは、この劇が「真実」を描くものであることが強調される。しかし、劇的効果のために史実の順番が入れ替えられたり、台詞の矛盾が多く見られる点などから、この劇において示されている「真実」とは何なのかという疑問が生じてくる。宗教改革時代、「真実」という言葉が示す概念は、カトリック的なものからプロテスタント的なものへと変化した。劇の最後でも一見、プロテスタントの「真実」を讃えているように受けとめられそうだが、本当にそのような解釈でよいのだろうか。本論では、この劇における「真実」が持つ意味について、イングランド宗教改革の視点から今一度考えてみたい。

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