視界の遮蔽がニホンジカの侵入行動に与える影響

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タイトル別名
  • Effects of front visibility interruption on irruptive behavior of sika deer, Cervus nippon.

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説明

2013年10月から2014年7月に,遮蔽率(0,25,50,75,100%)と遮蔽パターン(縦縞,横縞,市松)の異なるネットの向こうに餌を設置した場合としなかった場合の,鹿児島市平川動物公園で飼育展示されているニホンジカのネットに対する反応を調査した。ネットに接触しなかった個体の割合は,最初は遮蔽率が高いほど高かったが,次第に低下した。ネットへ初めて接触するまでの時間は個体間で変動が大きく,枯角期に餌を設置した場合の市松と縦縞間でのみ有意差がみられた。縦縞より時間が短かった市松では,遮蔽率が低い時短くなる傾向があった。ネットを突破しようとする行動は,枯角期より袋角期で,そして遮蔽率が高くなるほど弱くなり,この傾向は市松でより明確であった。これらの結果をもとに,シカの侵入防止用生け垣を導入する場合の留意点について考察した。

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