カシスエキスの抗インフルエンザウイルス作用
書誌事項
- タイトル別名
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- Inhibitory Effect of Cassis Extract against Influenza Virus Infection
- カシス エキス ノ コウインフルエンザ ウイルス サヨウ
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説明
毎年冬季に流行するインフルエンザ感染症は,主にA型インフルエンザウイルス(Flu)により発症する。A型Fluは,複数の亜型に分類されることやゲノム変異が頻繁に起こることから,その予防にワクチン接種は完全とは言えず,また抗Flu薬も問題が多い。一方,紅茶や緑茶等の茶フラボノイドは,高いFlu感染阻害作用を有することが注目されている。そこで,我々はアントシアニンなどのフラボノイドを多量に含む果実であるカシスに注目し,その抗Flu作用を検討した。その結果,カシスエキスはFluに対して高い赤血球凝集阻害作用を示し,Flu感染モデルマウスを用いた試験において,発症率を減少させ,生存率を高めた。これらのことから,カシスエキスはA型Fluの予防に有効であると考えられた。また,活性成分の探索のため,カシスエキスを合成吸着樹脂にて分画し,赤血球凝集阻害作用を調べた。その結果,アントシアニン以外の物質が含まれる画分に,強い吸着阻害作用を有する化合物の存在が示唆された。
収録刊行物
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- 信州大学農学部紀要
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信州大学農学部紀要 44 (1-2), 1-8, 2008-03-24
信州大学農学部
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050282813897572736
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- NII論文ID
- 120007105961
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- NII書誌ID
- AN00121352
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- ISSN
- 05830621
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- HANDLE
- 10091/1043
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- NDL書誌ID
- 9443183
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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