柏崎市教育委員会における「水球のまち推進室」の設置にみる「まちづくり」行政への教育委員会のもつ役割可能性についての考察

書誌事項

タイトル別名
  • Water Polo Town Promotion Office in Kashiwazaki City Board of Education : A Concideration of the Role as "Community Development"
  • カシワザキシ キョウイク イインカイ ニ オケル 「 スイキュウ ノ マチ スイシンシツ 」 ノ セッチ ニ ミル 「 マチズクリ 」 ギョウセイ エ ノ キョウイク イインカイ ノ モツ ヤクワリ カノウセイ ニ ツイテ ノ コウサツ

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抄録

論文(Article)

本研究では、柏崎市教育委員会における「水球のまち推進室」の実践事例を通じて、地方都市における「まちづくり」行政への教育委員会のもつ役割可能性について考察する。平成27年4月に「地方教育行政における組織及び運営に関する法律(地教行法)」改正法が施行された。今回の改正の柱の一つとして、教育長、教育委員、首長による「総合教育会議」が新設され、これまで「一般行政からの独立性」が重んじられてきた教育委員会が、首長部局との連携協力をはかり、横断的な地方行政に教育行政が位置づけられる可能性が注目されるようになった。こうした全国的な動向の中で、柏崎市教育委員会では平成29年4月に「水球のまち推進室」を新設している。柏崎市においては、明治、大正時代から地域ぐるみで水泳、水球が盛んな歴史があり、2016年には市内からリオデジャネイロオリンピック水球日本代表選手を4名輩出している。しかし、「水球のまち推進室」の役割は競技としての水球の強化、推進にとどまらず、いまだ日本国内ではマイナースポーツと理解される水球競技を「地域資源」と捉え、市における横断的、総合的な「まちづくり」を推進すべく一役を担うことを目指している。少子化が一層深刻な課題となっている今日の地方都市において、地域の実情に応じた教育委員会のデザインという観点からも、教育委員会と首長部局の連携協力は今後益々推進されていくことが予想され、本事例は今後の「まちづくり」行政における教育委員会のもたらす新たな役割を提示しているものと言える。

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