Relationship between documentary film and awareness : Attempt at Basic Care Education

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  • ドキュメンタリー映画と「気づく力」の関係性 : ケア専門基礎教育における試み
  • ドキュメンタリー エイガ ト 「キズク チカラ」 ノ カンケイセイ : ケア センモン キソ キョウイク ニオケル ココロミ

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看護師や介護福祉士が行っているケア実践においては、相手の状態や気持ち、そのできごとの意味に「気づく力」が必要である。ケア専門基礎教育における実習場面で学生は他者との対面圧力によって過度に緊張してしまい、気づく力の高次化には到り難い。そのため、「気づく力」を高める取り組みとして、学内講義の中でドキュメンタリー映画の視聴が効果的ではないかと考える。ドキュメンタリー映画(観察映画、記録映画)が教材として適している特徴としては、①現実世界が複雑なまま映し出されている、②学生は観察する行為に集中できる、③映像には監督の視点が含まれているため、観察の幅が広がるなどがある。さらに、学生のレポート記述の内容分析によって以下のことが明確になった。1)複雑で両義的な状況に気づくことができる、2)登場人物の感覚を自分の身体を通して気づくことができる、3)登場人物への認識が変化し感情移入を体験できる、4)自分の偏見に気づき、登場人物の感覚の広がりを感じることができる、5)登場人物の生活と自分の生活を比較し、両者について俯瞰的に捉える姿勢が養われることである。学生は気づいたことを自由に書く作業を行うことによって、自分の体験を可視化し再構成することになる。このように、自分の気づきを自分で評価することは、学生自身の成長する力を高めることにつながると考える。

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論文

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