Anthropology and the Trinomials of Human Behavior : Participants in the Early Phase of the Struggle Against Minamata Disease

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  • 3項連関としての人間論 : 初期水俣病闘争にかかわった人たちから考える
  • 3コウ レンカン ト シテ ノ ニンゲンロン : ショキ ミナマタビョウ トウソウ ニ カカワッタ ヒト タチ カラ カンガエル

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本稿は、1つの環境に見られる人間のすがたを動態的に捉えるために、見る‐判断する‐働きかけるという3項の連関に注目する。2節「環境と人との人間論的な基礎づけ」では、環境と人間とのかかわりについて、これまでどのように論じられてきたかを確認し、それにつづき上記の方法論を提示する。この方法論はユクスキュルの環世界論やカッシーラーの象徴をめぐる議論を踏まえている。つづいて3節「東京から水俣への巡礼の旅と3項連関」ではこの3項の連関を、東京において初期の水俣病闘争に参加した人たち、とくに水俣への巡礼の旅に参加した人たちをもとに検討する。そこで捉えられることは、みずからがかかわり、また、見る事柄とのあいだの距離や、それに起因する、みずからの判断におけるゆらぎや逡巡といったことである。そして、こうした見る‐判断することのもとでの事柄への働きかけが、ゆらぎや逡巡とふかくかかわるものであることを示唆する。

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