北海道千歳川におけるサケ野生魚と放流魚の回帰率の比較

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タイトル別名
  • Comparison of fry-to-adult survival rates between wild and hatchery chum salmon in the Chitose river, Hokkaido, Japan
  • ホッカイドウ チトセガワ ニ オケル サガノ ナマザカナ ト ホウリュウギョ ノ カイキリツ ノ ヒカク

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抄録

近年,自然産卵を活用したサケの増殖事業の開発が期待されているが,そのためには自然再生産の効果に関する知見を蓄積する必要がある。本研究では,耳石温度標識による全数標識放流が行われている千歳川において,降下稚魚のトラップ調査から推定された無標識の野生稚魚降下数と,回帰親魚のモニタリング調査で得られた無標識の野生親魚数のデータから,野生稚魚の河川回帰率を推定し,放流魚の河川回帰率と比較した。野生魚の河川回帰率は0.22~0.86%,放流魚の河川回帰率は0.17~1.29%と推定された。自然産卵により発生した野生の稚魚は,放流された稚魚よりも体サイズが極めて小さく,また降下時期も遅かったが,河川回帰率は放流魚と同程度であった。

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