4 年生の助産師教育におけるシミュレーション教育の効果と課題

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  • Effects and Issues of Simulation Learning for Undergraduate Midwifery Nursing Students

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抄録

本研究は,助産診断技術論演習においてシミュレーション教育を受けた学生に対する効果を検討する.4年生の助産師選択学生6 名を対象に,分娩期に関する演習を12 コマ実施した.助産診断技術論演習の科目終了後に,臨床判断能力の自己評価と自己効力感を測定した.本研究は,神戸女子大学人間を対象とする研究倫理委員会で承認を得た.その結果,6 名の学生から同意が得られた(回収率100%).学生の年齢は21.2(± 0.4)歳であった.臨床判断能力の自己評価を項目別にみてみると,気づきは30.5±1.1 点(35 点満点),解釈は20.3 ± 1.6 点(25 点満点),応答は15.8±2.1 点(20 点満点),省察は31.5±1.0 点(35 点満点),学習全体の学びは17.8 点± 1.5 点(20 点満点)であった.自己効力感尺度は,32 点(非常に低い)~ 65 点(非常に高い)であった.臨床判断能力の自己評価が高かった理由は,教員の参加により別の視点が加わり学べたと実感したためと思われた.一方で,解釈と応答は,模擬産婦の反応に戸惑ってしまい,学生が適切に援助できなかったと捉えたと考えた.自己効力感は,学習の習得状況に左右されると示唆された.

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