遺伝子検査を活用した子牛の育成段階での肉質予測に関する研究

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タイトル別名
  • Study on the prediction of meat quality at the stage of calf rearing using genetic testing
  • イデンシ ケンサ オ カツヨウ シタ コウシ ノ イクセイ ダンカイ デ ノ ニクシツ ヨソク ニ カンスル ケンキュウ

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抄録

黒毛和種去勢牛8頭を用いて、子牛の育成段階でゲノム育種価評価(以下、ゲノミック評価)を行い、発育や枝肉成績とゲノミック評価結果と比較し、その精度を検証した。試験区はゲノミック評価で枝肉重量の評価が高いと判定された区(高評価区)と評価が低いと判定された区(低評価区)を設定した。試験期間は生後11~30カ月齢の19カ月間とし、飼料は同一のものを給与した。その結果、飼料摂取量は肥育後期の高評価区で高く(P<0.05)、飼料要求率は肥育中期の濃厚飼料で高評価区が低い(P<0.05)結果となった。体重は19カ月齢以降、高評価区が高い傾向(P<0.10)を示し、試験終了時には高い(P<0.05)結果となった。試験期間を通した日増体量は高評価区で高い(P<0.05)結果であった。枝肉格付成績では高評価区で枝肉重量が大きく(P<0.05)、胸最長筋面積も大きい傾向(P<0.10)を示した。その他の項目については有意な差はなかった。第6~7胸椎間胸最長筋の理化学分析結果では、剪断力価が高評価区で低い傾向(P<0.10)が認められたが、それ以外の項目に有意な差は見られなかった。以上の結果から、ゲノミック評価で枝肉重量の評価が高い個体は発育がよく、枝肉重量が大きくなり、肥育期間を短縮できる可能性が示唆された。

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